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民俗芸能のつどい〜仙台ゆかりの鹿踊〜①

2015年10月11日

仙台発祥後、それぞれ独自の文化圏で育まれた鹿踊り(ししおどり)3団体が、400年越しに仙台城址に集結!
本日は仙台城址内の仙台市博物館にて、発祥のルーツを同じ仙台とする川前の鹿踊(宮城県仙台市)、金津流石関獅子躍(岩手県奥州市)、そして裏町一丁目八ツ鹿踊り(愛媛県宇和島市)の3団体が一同に会す企画が仙台市・宇和島市歴史姉妹都市締結40周年を記念して行われました。
仙台発祥の芸能が遠く離れた愛媛の地に?
また芸能に詳しい方は、東北にしか存在しないはずの鹿踊りが愛媛に?と思う方もいるかもしれません。
実は鹿踊りは仙台藩の篤い庇護のもと、大切にされてきた郷土芸能。約400年前、仙台藩主・伊達政宗の長男秀宗が伊予宇和島(愛媛県)に10万石を与えられ、入城した際に、故郷仙台を思ってか鹿踊りを共に伝えたとされています。400年の時を越えて里帰りを果たすという、非常に貴重な瞬間に立ち会うことが出来ました。
太鼓を胸や腰につけ、シシ頭を頭にかぶって踊る姿は共通するものの、それぞれ見た目は大きく異なります。もとの鹿踊りは裏町一丁目八ツ鹿踊りの胸につけた鞨鼓のように、小さい太鼓だったそうです。
それが仙台から離れ、時をかけ、土地それぞれの文化圏で育まれながら伝わっていくうちに現在のような進化を遂げたということなんですね。
郷土芸能がいかに土地に根ざしたものであるか、それを顕著に伝える大きな例といえます。
しかし一聴ではわからなかったものの、イントネーションは違えど各団体が部分的に同じ唄を歌っているということに気がついたときには、胸がぎゅっと熱くなるのを感じました。まるで400年前の唄声を聴いたかのようで。
それぞれの詳しい違いは写真だけでは伝わらないと思うので、動画を交えて後ほどアップいたしますね。
また、13時半から始まったこのイベントの前に、伝書や口伝によって鹿踊のルーツとされる八幡堂(青葉区八幡町の大崎八幡宮、龍宝寺周辺)を訪問。
ここから数々の鹿踊りが生まれていったのだと思うと、フツフツと興奮が湧き上がりました。