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獅子踊り

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磐司祭シシ踊|2013年8月3日

2013年8月3日

山形県山形市山寺立石寺 磐司祭シシ踊
立石寺近隣のシシ踊5団体が奉納踊をするとのことで、東京から車を走らせること約5時間。割とさっくり到着。漢字の「山」の成り立ちそのもののような可愛らしい山並みが眼下に広がり、日本昔話の世界を連想させる。
シシ踊参加団体は沢渡獅子舞(東根市)、平山獅子踊(長井市)、長瀞猪子踊(東根市)、高擶聖霊菩提獅子踊(天童市)。
それぞれ位置する地は近いはずなのに、指すシシが異なるため総称も「シシ」踊。踊方も跳躍を含んだ勇ましいものから花に酔う様を表す優美なものまで。
演者も老若混じったもので、境内のあちらこちらで種種の獅子頭や山形らしい色とりどりの花笠を纏った姿が見られ、目の端々に演目前に若衆に指導する年長シシたちがとまる。
その賑やかさに始まる前から胸がいっぱいに成りつつ、試し吹するお囃子にさらに体を震わす。
それぞれの演目については長くなってしまうので割愛するとして、
初めてしっかりとシシ踊を見るものとしては贅沢極まりないラインナップでした。
成り立ちの起因が山岳信仰であるものや、農民の娯楽のためのもの、死者供養のためのものなど目的が異なったり、それぞれ振りが伝わったのが岩手からだったり福島からだったり。
高擶は特に不思議で、立てかけた藁人形を倒して悪霊をはらう「カカシ」等の演目は岩手のものを踏襲している一方で、普通1頭の女獅子が唯一ここではなぜか2頭を用いているようで。
近接した地域の中で、芸能にここまで広がりがあるのにも驚かされる。
発祥当時の物流や人の行き来を想像させて興味はつきません。
またシシ頭につける角は、地元の猟師さんに頼んで捕まえた山鳥の羽を必ず使うそうで。折れてしまったら前もって言っておかなければならない、というお話もきけました。シシの精霊を宿す場所として今尚きちんとその在り方を守り、それを誇りにしているのがよく伝わってきました。
そして帰郷してからの通勤中、録画した長瀞猪子踊を繰り返しみてはうっとりするのでした。。
24歳女…。