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松ヶ崎羯鼓(かんこ)おどり|2016年8月14日

2016年8月14日

かんこ踊りを巡る2日目「松ヶ崎かんこ踊り(松阪市)」。
松ヶ崎かんこ踊りが行われる松崎浦町は海沿いに位置する静かな半農半漁の町。
蒲生氏郷が築いた松阪城の前身・松ヶ島城がかつてそびえていた地で
、当時松ヶ崎は大きな船倉を持つ城下町として大変栄えていたそうです。
6人一組、ききょうの花笠をサラシを顔に巻いた上から被り、たすき掛けの法被姿で踊ります。
踊り子は本来小学3年生からとのことですが、子供が少ない関係で1年生の踊り子が今年からデビューしていました。
猟師町はとても華やかにライトを当て、賑やかに巡行していましたが、こちらは暗闇の中でうごめくように踊る姿に背筋がゾクゾクするような恐ろしさ、美しさと、不思議な品格を感じさせました。
太鼓を叩いた後の独特の体のひねりがまたそれを助長させていて、まさにそれこそ踊り手の方々が苦労して体得する所作なのだそうです。
動画は、ベテランと言われる30代の踊り手によるもの。踊り手によって振りに個性があり、小さな子たちはそれぞれの憧れの先輩の姿をじっと見つめ、なんとか技を盗んでやろうと必死の様子。
芸能の継承が各地でどんどん困難になっていく中で、「憧れの踊り手」「ヒーロー」がいるということ自体、とても奇跡的で、貴重なことだよなぁ、感じます。
夜とはいえ真夏の気温の中、鼻と口を覆った状態でかなり激しく踊るため、一軒終えるたびに倒れこんでいく踊り手が続出。
踊っている間は厳しい眼差しでハッパをかけていた年長者たちが、倒れこむ踊り子に冗談を織り交ぜながら「よくやった」「うまかったぞ」と労いの声をかける姿がグッときました。

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